CryptolessNFTからのお知らせ・注意喚起NFT購入エラーを装った詐欺にご注意

お問い合わせいただいたクリエイター様が提供して下さった、実際にあった詐欺アカウントとの会話の一例です。この例では、詐欺師がクリエイター様からガス代という名目のもと80万円近くの金額を不当に受け取り、その後連絡が取れなくなってしまいました。

平素よりお世話になっております。CryptolessNFT.com運営事務局です。

当事務局では、これまでフィッシングサイトを使用したNFT関連詐欺について度々注意喚起を行っておりましたが、ここ最近OpenseaやFoundation、Rarible等の実在するマーケットプレイスを巧妙に使用した詐欺に関するお問い合わせが急増している事態を鑑みて、新たに注意喚起を掲載させていただく事と致しました。

NFTを保有・出品されている方々は下記ご一読いただき、周りで似た事例が発生していないか、今一度ご確認いただきますよう宜しくお願い申し上げます。

■NFT購入エラーを装った詐欺とは:

「Instagramで、私のNFTに興味を持ってくれた外国人アカウントがメッセージをくれた。何やら、Openseaで私のNFTを購入してくれようとしたけど、エラーが起きて進めなくなってしまったみたい。その人が言うには、エラーを解決するためにはXXXXXというサイトにアクセスして、ガス代(手数料)を支払わないといけないみたい。少しよく分からないけど、せっかく私の作品を買いたいと思ってくれているのだし、ガス代を払うべきでしょうか。」

最近、例えばこのような「Opensea上のエラー」に関連したお問い合わせが顕著に増加していますが、エラーを鵜呑みにして見知らぬサイトでガス代を払うことは絶対にやめましょう。多くは、NFT関連詐欺業者による見せかけのエラーです

詐欺業者が運営するフィッシングサイトで要求されるガス代は、本来NFTを出品する際に発生するガス代と比べて法外に高く、また例えガス代を払ったとしても、作品の売約には至らず最終的に連絡が取れなくなってしまいます。

フォロー外から突然「あなたの作品を購入したいからNFTにしてくれ」「あなたのNFTを購入しようとしたけどエラーが起きてしまった」というメッセージを送ってくるようなユーザーの大半は、残念ながら詐欺アカウントばかりです。今回は、こうした詐欺被害を予防すべく、よくある詐欺の手口や詐欺アカウントの特徴について解説いたします。

※今回は以下よりOpenseaを例に説明をしますが、基本的に他のマーケットプレイスでも同様の手口が取られます。

■よくある詐欺メッセージ&手口:

詐欺メッセージ①「NFT購入しようとしたら原因不明のエラーが起きたから、サポートに問い合わせてほしい」

⇒手口:偽サポートサイトや偽サポートメールアドレスへの誘導を意図しています。
解説:確かに、Openseaではエラーにより一時的にNFTの購入ができなくなるケースが過去に何度かありました。ですが、それは全てOpenseaのサーバー側の問題か、もしくは購入者が十分な資金をウォレットに保有していないために発生するものばかりです。本来エラーが起きた場合、販売者側がサポートへ問い合わせをする必要はありません。

詐欺メッセージ②「販売者側のガス代が不足しており、NFTを購入できないというエラー表示が発生した」

⇒手口:ガス代の支払いという口実で、外部サイトへの誘導と不当な金銭要求を意図しています。
解説:NFTの作成・出品時にガス代が必要となる場合はもちろんございますが、必ず出品に先行して支払い
がされるものとなります。一度出品が完了すると販売者が後から再度ガス代を払う必要はありません

詐欺メッセージ③「出品形式が正しくないため、NFTを購入できない」

⇒手口:指定の形式で再出品するという口実で、偽サイトへの誘導を意図しています。
解説:
本来Opensea上で販売中扱い(販売金額が表示されている状態)となっているのであれば、そのNFTは正しく出品がされている、と断定できます。それにもかかわらず、正しく出品されていないから作品を購入できないとメッセージを受けた場合は、偽サイトへの誘導を疑いましょう。また、「指定の仲介サービス(Escrow)を使って取引したい」という口実で偽サイトへの再出品を促すパターンもあるのでご注意。

詐欺メッセージ④「オリジナル証明されていないため、NFTを購入できない」

⇒手口:オリジナル証明を行うための必要手続きという口実で、偽サイトや偽サポートメールへの誘導を意図しています。
解説:かつて著名プロジェクトNFT等の剽窃が横行し、Copymint NFT(著作権侵害をして他者の作品を使い、あたかも自身のオリジナルの作品であるかのように出品されている偽NFT)が出回ったことがあるため、Openseaでは既に出品されているNFTと画像が完全に一致するNFTを検出し、出品を取り下げるシステムが備わっています。とは言え、お客様自身が制作した作品は、まぎれもなくお客様自身のオリジナル作品。特段オリジナル証明のために必要な手続き(および手数料発生)は本来ありません。
確かにかつてはエラーによって、出品した作品が誤ってCopymintと表示されるケースもごくまれにありました。ですが大半の詐欺メッセージは、これを逆手に取った巧妙な詐欺です。疑わしい場合は、ご自身の眼で作品ページから出品状況を確認し、本当にCopymintとして認識されているのかどうか確認をしてみましょう。

■詐欺アカウントの典型的な特徴:

これらのメッセージのパターンに加えて、詐欺アカウントにありがちな典型的な特徴をいくつか紹介します。

詐欺カウントの特徴①:フリー画像のような外国人プロフィール画像
いかにもお金持ちそうな外国人や、スーツを着ていて信頼できそうな外国人、爽やかなキャリアウーマン、など誠実で裕福そうな見た目の画像を意図的に選びプロフィールとして使用しているケースが多いです。

詐欺アカウントの特徴②:最近作成されたばかりのアカウント
詐欺アカウントの多くは、詐欺目的でここ1~2年以内に作成された新しいものが多いです。

詐欺アカウントの特徴③:同じ投稿日の写真が大量に上がっている
Instagramアカウントに全く写真が投稿されていないと、実在する人物のアカウントかどうか怪しく感じますよね。そのため、詐欺アカウントでは意外にも沢山写真が投稿されているケースが多いのですが、詰めが甘い詐欺師の場合、その多くが同じ日付で投稿されている等、不自然な点を沢山発見することができます。

詐欺アカウントの特徴④:フォロワー数が多い
詐欺アカウントの中には、相手を信用させるためにフォロワーを購入して増やしているものも多く含まれます。そう、Instagramのフォロワー数はWEBサービスで簡単に購入できる時代なのです!フォロワー数が多いからと言って、無暗に信用しないようにしましょう。

詐欺アカウントの特徴④:出品価格よりも高値での取引を持ち掛ける
例えば、0.1ETH(約2万円)で出品をしている作品に対してなぜか、「5ETH(約100万円)で買いたい」と迫ってくるようなアカウントを多く見かけます。0.1 ETHで出品しているのだから0.1ETHで買えばいいのに、不思議ですよね。こういったアカウントは、敢えて高額取引を持ち掛けることによって、クリエイターの目を眩ませ、焦燥させることを狙っています。相手方の提示金額に動揺せず、常に冷静でいることを心がけましょう。

詐欺アカウントの特徴⑤:急かすような言い方をする
「今日中でないと決済ができない」「明日まで購入意思があるか分からない」等といった、不自然に急かすような言い方も詐欺アカウントならではの特徴です。敢えて急かすことで、冷静な判断や周囲への相談のために必要な時間を相手に与えない、という思惑があります。相手の口車に乗らないよう、毅然とした態度で「Wait a moment(少々お待ちを)」と伝えましょう。

詐欺アカウントの特徴⑥:突如アカウントが消える
詐欺アカウントは遅かれ早かれInstagramに削除されたり、証拠隠滅のために自らアカウントを削除したりすることが多いです。メッセージが来た数日後には、いつの間にかそのアカウント自体が消滅しておりコンタクトができなくなる、なんてこともしばしば。特徴⑤とも共通しますが、ある程度時間を掛けながら、詐欺アカウントかどうか見極めると良いでしょう。

これらは詐欺アカウントに共通する典型的な特徴ですが、実在する人物のアカウントをハッキングして成りすましている場合など、必ずしも該当しない場合もございます。少しでも怪しいと感じたら、詐欺を疑うように心がけましょう。

■詐欺アカウントかも?と思った時の対処法

では、実際にInstagram等で購入オファーのメッセージを受けた場合は、どのように振舞うのがベストでしょうか。コンタクトを取ってきたInstagramユーザーが実際にいくつか上記の特徴に合致したとしても、「ひょっとすると本当に作品を購入したいだけの人かもしれない」という希望を完全に捨てることは難しいですよね。

そこで下記のようなステップを踏みながら、相手アカウントと会話をしてみることをお勧めします。

STEP 1:一旦会話を続けて、相手の言い分を聞いてみる。
会話をするだけでは、お金をだまし取られたりなどの被害はありません。ただし、怪しいURLやメールアドレスなどが送られてきても、絶対に開かないように「正しく出品されていない」「別途手続きが必要だ」「サポートにお問い合わせが必要だ」等と言われるかもしれませんが、一旦そのまま会話を続けて、相手にどうして欲しいのか聞き出してみましょう。

STEP 2:怪しいURLや、メールアドレスが送られてきたら詐欺確定。
おそらく、最終的に「サポート窓口」や「ガス支払いサイト」などを装い、怪しいURLやメールアドレスを送り付けてくることかと思います。公式サイトと微妙に異なる文字列のURLや、なぜかGメールアドレスが使用されているメールアドレスなど、偽アドレスのパターンは様々。よくある例として、下記ページ内のリストを参考にして下さい。
https://jp.cryptolessnft.com/scamalert

STEP 3:それでも不安な場合はOpenseaやCryptolessNFTへ連絡を。
やりとりを重ねたけど、中々怪しいURL等を送ってこないし、詐欺師かどうかわからない。その場合はOpenseaやCryptolessNFTへご連絡を。ひょっとすると、本当に作品を購入したいけどエラーが起きて困っている方かもしれません。CryptolessNFTはそういった購入者向けのサポートサービスも提供しているので、やりとりの内容を一度共有いただけますと幸いです。

まとめ:少しでも怪しい、と思ったら会話をやめましょう!

繰り返しになりますが、NFT関連詐欺師の多くは「作品が売れると嬉しい」というクリエイター心理に巧妙に付け込み、詐欺サイトへ誘導をしようと試みます。相手が言っていることを鵜吞みにせず、少しでも怪しいと感じたら会話をやめ、Openseaへ問い合わせを送るか、CryptolessNFTまでご相談いただきますよう宜しくお願い致します!

CryptolessNFT公式サポートページ:https://jp.cryptolessnft.com/contact
Opensea公式サポートページ:https://support.opensea.io/hc/ja/requests/new
※繰り返しになりますが、「opensea.io」ドメイン以外のサイトやメールアドレスは全て偽アドレスなのでご注意を、

最後に、NFTに関連した詐欺の手口は日々巧妙に進化しており、そして多様化しつつあります。詐欺撲滅のためには、考えられる手口のパターンを一つ一つ把握し周知に努めることが不可欠であり、そのために皆様から提供いただく詐欺情報がとても重要な要素となります。他にも「こんな詐欺の手口があった」という情報等ありましたら、注意喚起に役立てさせていただきたいと思っておりますので、ご連絡を頂けますと幸いです!

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